Kindle どうして中国市場で負けた?
6月2日、米Amazon傘下の中国Kindle書籍ストアは2023年6月30日に閉鎖すると発表。事実上、Kindle事業が中国から撤退だ。
2012年2月、Amazon Chinaは中国Kindle書籍ストアを立ち上げ、2013年、Kindleが正式に中国市場に参入した。2016年までに中国はKindleの世界最大の市場になった。
Amazonのデータによれば、2013年から2018年にかけて、中国でのKindleリーダーの累計販売台数が数百万台に達し、電子書籍の販売数が約70万冊で、2013年の約10倍に増加した。しかし、機能がシンプルのKindleリーダーが端末の更新速度は中国ユーザーの期待にはるかに及ばないと言えるだろう。15年間では10代製品しか更新できなかった。
一方、Kindleの競合他社である中国ローカルの電子書籍リーダーメーカーが新たな機能が設けた端末を続々とリリースしてきた。
2020年、掌閲科技(Palm Reading Technology)や科大訊飛(iFLYTEK)は、世界初のカラーインクスクリーンリーダーを発売した。他の電子書籍リーダーの中国メーカーから画面サイズが5.84インチ、7.8インチ、10.3インチ、13.3インチなど多様になり、読み取り機能だけでなく、通話、翻訳、録音などの機能を付けた電子書籍リーダーも発売された。
さらに、Kindleにとって最も大きな脅威は、やはりスマホやタブレット端末だろう。
中国インターネットネットワーク情報センター(CNNIC)のレポートによれば、2021年6月までには、快手と「抖音(ドウイン)」( TikTokの中国本土版)のようなショートムービーアプリのユーザー数は8.88億人に達し、中国のインターネットユーザー数の87.8%に相当する。また、1人あたりの1日の平均使用時間は125分だと発表された。
「このマシンが良いか悪いかは重要じゃない。問題は、人々がもう読書しないんだ。」Kindleが誕生の際に、スティーブ・ジョブズがこう言った。